墓じまいをしようとすると、墓地管理者から100万とか200万とか高額な離檀料を請求されトラブルになるんじゃないの??
そんな誤解をされている方が結構いらっしゃいます。
そもそも「離壇料」などという概念はないのです。
それは「入檀料」という概念がないのと同じです。
それに、お墓がある場所が民営墓地や公共墓地の場合、
離壇ということ自体、変ですよね。
離壇というのは、檀家を離れるということですから…(;’∀’)
離壇料トラブルというのは、
檀家さんが菩提寺にお墓を立てていたときに、
離壇料を請求されるのでは?という
お寺とのトラブルのことですので…。
では、離壇料というか、菩提寺に支払う御礼の目安はいくらぐらいなのでしょうか??
寺院への御礼は、「法事3回分」が目安
なぜ、法事3回分なんですか?
と思われると思います。
それは、昨今の事情が関わってきます。
現在の日本は高齢社会。
親が亡くなる頃には、子供も高齢です。
例えば、親が90歳で亡くなったとしましょう。
その時の子供の年齢が仮に65歳。
その後、親の年忌法要をすることになりますが、
年齢としては、次のようになります。
一周忌……子供66歳
三回忌……子供67歳
七回忌……子供71歳
十三回忌……子供77歳
十七回忌……子供81歳
二十三回忌……子供87歳
二十七回忌……子供91歳
三十三回忌……子供97歳
五十回忌……子供114歳
法要をどこまで営むのかは、それぞれですが、
通常は三十三回忌、又は五十回忌を最後にします。
(※最後の年忌法要のことを「弔い上げ(とむらいあげ)」と言います)
ただ、この事例の場合なら、
親の三十三回忌には、子供の年齢は97歳。
五十回忌にいたっては、子供の年齢が114歳。
その時には、子供も亡くなっている可能性が高いですよね。
そもそも、十三回忌の時点で子供77歳。
この時点で亡くなっていることも十分にあり得ます。
ですので、最近では、4回目の法要である十三回忌まで
法要ができないこともあります。
そういった現状を踏まえ、
寺院への御礼は「法事三回分」が目安と考えられています。
法事三回分は、具体的にいくらぐらい??
では、実際においくらぐらい御礼をすればいいのでしょうか?
それは、いつも、法要の際に、いくら御礼をされているかによって異なります。
例えば、法要1回あたり、ご先祖様1体に対して
毎回3万円の御礼をしていたとしましょう。
3万円×3回分=9万円
ただ、9というのはキリが悪いですから、
こういった御礼には向いていません。
そういうときは、10万円を御礼として支払いましょう。
ただ、これらの金額は、ご自身のお寺との付き合いや地域性などによって
多少異なってきます。
結論的には、大体、次のような金額になるかと思います。
法要1回3万円の場合なら→10万円~20万円
法要1回5万円の場合なら→15万円~30万円
結局は、事前の相談が大切
なぜ、高額請求になったり、
トラブルになったりするのか…
それは、やはり、事前に寺院に相談せず
「いきなり」だからだと思います。
やはり、事前に、墓じまいしたいことを寺院に事情を説明し、
今までの感謝の気持ちを伝えた上で、
その後、御礼をさせていただくのがトラブル回避になるかと思います。
正直なところ、
「離壇料なんて、要らないよ」
という寺院だってあるんです。
気持ちひとつ
ということですね。
和行政書士事務所
特定行政書士・申請取次行政書士・AFP・法務博士
若林 かずみ
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